In Residence:セサル・セルバンテス
セサル・セルバンテスが、建築家ルイス・バラガンのユートピア的な理想を今に伝える「カサ・ペドレガル」を案内する
メキシコシティ南部の溶岩台地に建つ「カサ・ペドレガル」(旧称:カサ・プリエト・ロペス)は、同国を代表する建築家ルイス・バラガンが設計した最大の個人住宅である。1947年から1950年にかけて建設されたこの邸宅は、メキシコシティの都市開発プロジェクト「エル・ペドレガル」の広告キャンペーンに登場した。このプロジェクトは、世界で最も急速に成長している都市の一つにおける住宅需要を緩和するため、バラガンが提唱したユートピア的な解決策であった。
地元で成功を収めているタコスレストランチェーンの創業者、セサル・セルバンテスは、2014年にこの物件を購入し、エル・ペドレガルの往時の栄光を取り戻す取り組みの最前線に立ってきた。彼は重要な現代美術コレクターとして名を馳せていたが、やがて「収集活動が『スピードや野心、金銭、そして毎回より多くを求めること』ばかりに偏りすぎてしまった」と述べ、すべての作品を売却することを決断した。セルバンテスは、バラガンの建築家としてのキャリアの終盤において、彼が平均して10年に1軒のペースで個人住宅を設計していたと説明する。「その成果はここにある。どの家も傑作だ。」