In Residence:ピエロ・リッソーニ

モダニズムの巨匠が、日差しあふれるトスカーナの別荘でくつろぐ

ピエロ・リッソーニは、自身と家族のためのトスカーナのリトリートを建てるにあたり、シンプルさを最優先とした。映画監督のマシュー・ドナルドソンが取材したこのイタリア人デザイナー兼建築家は、地元の伝統様式でもなければ古典的なイタリア風のパロディでもない、極めてシンプルな形態を創り上げた。周囲の家々の大きさやスケールに忠実でありつつ、地元の土を混ぜたコンクリートを使用することで、特徴的なピンクがかった色合いを醸し出している。息をのむような景観が建物を包み込み、そのクールで硬質なラインが、うねる丘陵と見事なコントラストを成している。「内と外の間には強いつながりがある。窓を巨大なスクリーンのように使ったんだ。ここでは映画なんて必要ない。劇場は外にあるし、映画も外にあるんだ。」 ミラノ生まれのこの革新的な建築家は、1986年にニコレッタ・カネージと共に「リッソーニ・アソシエイティ」を設立し、以来、カルテル、ポッロ、ボッフィ、カッシーナ、フロスといったブランドのために数多くのデザインを手掛けてきた。彼の自宅には、拾い集めた品々、アンティークやカントリー調の家具、そしてジェームズ・アーヴィンやジャスパー・モリソンといった同時代の作家たちの作品が所狭しと並んでいる。彼自身の言葉によれば、今日のリッソーニは自分がやりたいプロジェクトを自由に選べるという幸運に恵まれている。その成功の秘訣とは?「私は毎年、前年よりも良い年になることを望み、友人、仕事、文化、本、食事、ワインといった人生のあらゆる面で充実していることが好きだ」と彼は語る。

  • プロフィール
  • インテリア
  • デザイン
  • マシュー・ドナルドソン
  • ピエロ・リッソーニ