Just Dance: 7Y98D
取り返しのつかない気候危機までの日々を刻む、催眠的な野外ダンス
『7Y98D』は、ストリートダンスのコミュニティを代表するふたつの声をひとつにするプロジェクトだ。Ouro Collectiveとラウフ・“ラバーレッグズ”・ヤシットが、バンクーバーを拠点に活動する卓越したアーティストたちとコラボレーションし、気候変動を抽象的な視点から捉えた、思考を促す作品を生み出した。
「気候変動が、この映画の中心にあります」とOuroは語る。振付のほとんどをZoomや映像クリップを通して学んだという。「そして私たちは、行動できるこの重要な時間のなかで、コミュニティとしてつながらなければならない。地球温暖化の影響が取り返しのつかないものになるのを防ぐために」
作品と、それを取り巻くプロジェクトのタイトルは、アーティストのガン・ゴランとアンドリュー・ボイドが制作し、マンハッタンのUnion Squareに設置したパブリックアート『The Climate Clock』に着想を得ている。そこに表示される時計は、気候災害を回避するために残された時間をカウントダウンしている。
「撮影は厳しい環境のなかで行われました。極端に暑く、近隣の森林火災による煙で空気も重かった」とOuro Collectiveは語る。
「環境に合わせるため、かなりの量の動きを変更しなければならなかった。ある意味で、振付そのものが独自の自然淘汰を経験したようなものだったんです」
Ouroが初めてThe Climate Clockの存在を知ったとき、タイマーに残されていたのは7年と98日。2019年秋のことだった。
その突きつけられた現実を前に、Ouroは、時計の制作者たちが「世界で最も重要な数字」と呼ぶその数字を、ダンスを観る人々へ届けようと考えた。
Climate Clock Networkを通じて、Ouro自身も独自のタイマーを設置する。今春に行われる彼らの公演期間中、その数字は絶えず時を刻み続ける。