Just Dance: As Above So Below
ロマのルーツとファンク、ソウルを融合する3人のダンサー。創造性を祝う旅
Bachatale Kale Phrala(BKP)は、スロバキアとチェコを拠点に活動するコンテンポラリーダンス・グループ。ロッキングやポッピングといったストリートダンスのスタイルに、共有するロマの文化的背景から取り入れた美的要素を重ね、新たな表現へとアップデートしている。
スロバキア出身の映像作家で、『The Rite』(2019)の撮影監督も務めたイゴール・スミトカと、アーティストのバオ・ミロがタッグを組み、このスリリングなダンスフィルムを制作した。ふたりが語るように、本作は「外の世界を体験することで、自分自身の内側を理解していくBachatale Kale Phralaの旅を描いた、メタファーとしてのポートレート」だ。
4つの章からなる『As Above So Below』は、ロマの文化と遺産がアートの世界において支えられ、尊重されるべきものであることを示している。タイトルが示すように、物質的な世界に存在するものは、同時に目に見えない世界にも映し出される。4つの撮影場所には、それぞれ象徴的な意味が込められている。
第1章の舞台は、プラハ郊外の地下鉄駅。そこでは、人が周囲の環境にある文化をどのように受け入れていくのかが描かれる。
次の章へと導くのは、メッセンジャーのような犬のキャラクター。光に満ちたアートスタジオを舞台に、闇が光へと変換されていくこと、そして技術が磨かれていく過程を表現する。
第3章「Spiral」は、ヘルマン・ヘッセの言葉に着想を得ている。「私たちは円を描いて進んでいるのではない。上へ向かっている。道は螺旋であり、私たちはすでに多くの段階を登ってきた」。そして現代美術ギャラリーを舞台とする最終章は、自分自身の声を見つけた者が手にする、静かで揺るぎない自信を象徴している。
表面的には、『As Above So Below』は足でリズムを刻み、スタイルを弾けさせ、異なる文化を混ぜ合わせ、ポップとロックを繰り出しながら進む、アーティスティックな自己発見の旅だ。しかしこのオデュッセイア的なダンスフィルムは同時に、アフリカ系アメリカ人によって生み出され、広められてきた40年にわたる音楽文化へのオマージュでもある。
ジャズやソウルから、ファンク、ヒップホップまで。これらの音楽はBlack liberationと手を携えて発展し、世界中の抑圧された人々を奮い立たせてきた。
ニーナ・シモンがメロディーに織り込んだ差別への憤り、Run DMCがバーへと刻み込んだ怒り、そしてニューヨークやシカゴのダンスフロアでクィアなBlack youthが解き放ったもの。それらが抱えていた感情は、今日、多くのロマの人々にも共有されている。
ロマはヨーロッパ最大の民族的マイノリティである一方、その5人に4人が貧困下で暮らし、高等教育以降へ進む人はわずか2%にとどまる。
このダンスプロジェクトを通してBKPが目を向けさせようとするのは、そうした数字そのものではない。ジャンルを横断する彼らのスタイルによってスポットライトを当てるのは、ヨーロッパ各地で新たな波を起こしているひとつの文化、そこに生きる人々、そしてその言葉だ。