Just Dance: Être et Faire et Être

アイスランドの大地に宿る、強さと繊細さ。その陶酔的な身体表現に身を委ねる

フランス人の振付家でムーブメント・アーティストでもあるマッケンジー・ベルジルは、ダンスを「永遠の呼吸」と表現する。それは、日々の暮らしのなかで続いていく、私たちの感情表現や身体活動の延長にほかならない。

ヒップホップと伝統的なハイチのダンスから自身の表現を始めたベルジルは、写真家・映像作家のジャンヌ・ルラ・ショーヴォーとともに『Être et Faire et Être』を制作。「ダンスは、いったいどこから始まるのか」という問いを探った。

「何が本質的な動きなのかを問い直すために、ヴィルトゥオーゾ的な技巧から離れたかった」

「ベルジルが『sensitive』という言葉に対して抱くヴィジョンと、人間の存在そのものへの眼差しを表現できる空間をつくることがアイデアでした」とショーヴォーは語る。彼女の作品は、ダンサーの姿を追うポートレート・シリーズの一編でもある。

「何が本質的な動きなのか、そしてダンスはいつ始まるのかを問い直すために、技巧的な動きから離れたかったんです」

アイスランドの火山性の大地に、裸足でしっかりと立つベルジル。その動きは、力強さと繊細さが入り混じる、どこか陶酔的なものだ。鍛えられた身体を滑るように揺れるシルクのネグリジェが、そのコントラストをさらに際立たせる。

「アイスランドの風景が持つ純粋さに応答するように、ただ即興で動いてみる。そんなシンプルなアイデアから始まりました」とショーヴォーは語る。

「ベルジルの身体を寒さにさらすことで、私たちを取り巻く環境の強さと、その重要性をより深く理解しようとしたんです」