Just Dance: Home With You
FKA twigsの変幻自在なアートポップに乗せた、シンクロニシティのシンフォニー
「この曲は、何をしても頭のなかを静めることができなかった、とても苦しい時期に私を慰めてくれました」と、振付家のマティルダ・フレベリは、FKA twigsの2019年の楽曲「Home With You」について語る。
「自分が置かれている心の状態を受け入れる助けになったし、どれだけ道を見失っているように感じても、自分自身へ戻るために必要なものは、すでに自分の内側にあるのだと教えてくれた。決して消えることのない、内なる光のようなものです」
数か月にわたって「Home With You」を繰り返し聴き続けるなかで、フレベリは自身の感情の旅を、振付によるダンスシークエンスへと少しずつ変換していった。そこに宿るのは、彼女の心を覆っていた不穏な感覚だ。
11人のダンサーは、しなやかな同調性を保ちながら動き、閉塞感と自由を同時に表現する。流動的な身体の動きは、彼らを取り囲むコンクリートの壁や石切場の硬質さを、より際立たせていく。
「ダンスは、おそらく私たちが持つ最も人間的なアートフォームです。自然の、そして説明することのできない美しさを映像へと置き換えることは、しばしば過小評価されているほど難しい」と語るのは、フレベリとともにこのダンスを映像化した監督のニコリーナ・ナップ。
「監督として、私は振付が持つ感情と共生するような状態をつくりたい。ひとつひとつの要素が、ダンスの物語を語るようにしたいんです」
この作品のエネルギーは、個々のダンサーから生まれるのではない。互いに強く結びついた動きから立ち上がる、二面性、対称性、そして均衡だ。
『Home With You』は、警告の物語としても、日記の一頁としても、あるいは「心」という異国の地へ宛てたラブレターとしても見ることができる。
けれど最終的にこの作品が証明するのは、どれほど揺らいでも消えることのない、人間の精神の強さなのだ。