Just Dance: Leaders of a New Regime

Lordeの環境への眼差しを乗せ、風の力でCOP26へ。コーリー・ベイカーが描く空高く舞う振付

グラミー賞受賞アーティスト、ロードは、環境問題へのアクティビズムに満ちた一年を締めくくるように、自身の楽曲「Leader of a New Regime」を、COP26のために制作されたダンスフィルムへ提供した。Glasgowで開催された気候変動会議に合わせ、UN Environment Programmeが主催するThe Generation Restoration Film Festivalの一環として制作された作品だ。

ミュージックビデオのコンセプトと振付を手がけたのは、ニュージーランド生まれ、英国を拠点に活動する映像作家・振付家のコーリー・ベイカー。9人のダンサーとともに、スコットランド高地にあるFalck RenewablesのMillennium Wind Farmを舞台に、風にさらされるような作品を作り上げた。

タイトルは、今年初めにLordeが発表した環境を意識したアルバム『Solar Power』の10曲目に収録された楽曲から取られている。

「『Leaders of a New Regime』では、ダンサーたちを風力タービンの子どもたちのように捉えています」と、プロジェクトを監督したベイカーは語る。

「風力タービンには、たくさんの先入観があります。僕はその美しさや威厳を見せたかった。そして、人間と自然、再生可能エネルギーのあいだにある調和と共存を強く感じられる作品を作りたかった」

冒頭では、ダンサーたちが風力タービンの規則正しい配置を模倣するように、軍事的な動きを繰り広げる。そしてひとりのダンサーが、地上約120メートルの高さにある風力タービンの頂上へ身体を固定し、コンテンポラリーダンスと工業的な動きを融合させた息をのむようなパフォーマンスを披露する。

終盤、ダンサーたちは円を形作る。それはおそらく、環境保護が目指す循環型の再生可能エネルギーシステムを象徴している。

Lordeやコーリー・ベイカーのようなアーティストたちは、近年相次ぐ洪水や森林火災が「人類へのレッドアラート」であることを強く意識している。これは今年発表された気候報告書のなかで、国連事務総長アントニオ・グテーレスが強調した言葉でもある。

COP26から響き渡ったのは、世界の指導者たちが、人間の活動によって引き起こされる気候変動を減速させるどころか、ましてや止めるために十分な行動を取っていないという現実だった。

温室効果ガスは過去最高水準に達し、地球は世界の平均気温上昇を1.5℃以内に抑えるという限界へ、危ういほど近づいている。