Just Dance: 間—The Space Between All Things

アイスランドの氷嵐のなか、日本の時間と空間の概念「間」を探る

日本語には、英語では言葉にすることが難しい状況や現象を表す、不思議な豊かさがある。水面に映る月、森で過ごすことがもたらす癒し、木々のあいだから差し込む光。

そんな「翻訳できないもの」の美しさに着想を得て、ディレクターのニールス・カスティヨンは最新のダンスフィルムで「間」という日本の概念を探る。あらゆるもののあいだに存在する、空間としての「間」だ。

「間」は、会話を満たす心地よい沈黙。恋人たちのあいだにある、目には見えないけれど確かに感じられる温もり。花の生け方にも、演劇にも、「間」は存在する。

「自然の巨大さを感じられる場所を見つけることに、取り憑かれていました」

今年初め、アイスランドを襲った氷嵐のなかで撮影された本作には、パリを拠点に活動するダンサー、ファニー・サージュと、ミュージシャンのアウィール・レオンが出演している。

「自然の巨大さを感じられる場所を見つけることに、取り憑かれていました」と監督は語る。

「ファニーとアウィールという登場人物を、その風景のなかで迷子にしたかった。自然の力と向き合いながら、自分たちがいかに小さな存在なのかを感じてほしかったんです」

広大な山肌と劇的な氷の洞窟を前景に据えることで、カスティヨンは日本文化における「空白」や「余白」への眼差しをスクリーンへと持ち込む。

サージュのデルフォイ的な動きは、ダンスそのものというより、彼女の身体が周囲にある「空白」をどのように描き出すかに重きを置いている。一方、レオンの天空を思わせる歌声も、メロディーを奏でることより、音楽を使って沈黙を描くことに向けられている。

「孤独という感覚が、このプロジェクトをつくりたいと思ったきっかけでした」と、俳優、振付家、ダンサーとして商業作品とアート作品の両方で活動してきたサージュは語る。

「日本文化のなかにある、私が大好きなコントラストがあります。それは、空っぽであることと満ちていることが、同時に存在できるということ。私を動かすダンスも、まさにそう。脆さと強さなんです」