Just Dance: Tajabone
Black French queerのエンパワーメントを祝う、トランスのパレード
『Tajabone』は、フランスの黒人クィアコミュニティが、自分たちが何者であるか、何を成し遂げてきたのか、そして自分たちが生きるこの身体そのものを誇り、受け入れていく姿を描いたショートフィルムだ。
獰猛なダンススタイルを体現するレオパード柄のレオタードをまとい、『Tajabone』に登場するダンサーたちは、自らの身体を通して、ラディカルな自己表現によって結ばれたコミュニティの中心にある、脆さと強さ、そして揺るぎない信念を探っていく。
クリスティーヌ・アンド・ザ・クイーンズやマドンナともダンサー/振付家としてコラボレーションしてきたニコラ・ユシャールは、『Tajabone』の轟くようなダンスシークエンスを、バックやヴォーギングから着想した。どちらも、それぞれAtlantaとNew York Cityのクィア・クラブで広く知られるようになったスタイルだ。
ユシャールは、LGBTQ+をテーマに、描く対象の政治的・人道的側面へと踏み込む作品を手がけてきたディレクター、ラファエル・シャトランに声をかけた。振付と呼応する、強烈なビジュアルをともにつくり上げるためだ。
ふたりは本作を「部族的なニュアンスを持つ動きの演出であり、身体を通したコミュニケーションという概念を前面に押し出したもの」と語る。ひとりひとりのダンサーが、自らの身体を使って個人的な物語を語り、自分自身のアイデンティティを表現している。
『Tajabone』というタイトルは、セネガルに伝わる独自の風習に由来する。Tamkharit、すなわちイスラム暦の新年から10日後に行われるものだ。
ごちそうを囲み、友人や家族を訪ねて過ごした一日の終わり。夜になると、男性や少年たちは女性の姿に、女性たちは男性の姿へと扮する。カフタンやブーブーを交換するカーニバルのような祝祭のなか、夜は歌声と戯れ、踊りに満たされていく。打楽器のリズムに乗って、人々は通りを練り歩く。
ミュージシャンで作家のマイキー・ブランコは、『Tajabone』の印象的なボイスオーバーのために詩を書き下ろした。そこでは、クィアで黒人のコミュニティが抱える脆さと強さ、そして彼らが生き抜いてきた、現在も続くトラウマが語られる。
ブランコの力強い言葉は、トランスのように映画全体へと響き渡る。人を鼓舞し、勇気づけ、そして決して妥協しない。