LoveSick: HOWLS
ブエノスアイレスを舞台に、失恋の直後にいる若い女性の心の内へと入り込み、愛と喪失について描く
関係が終焉を迎えた時、その後に残される喪失感はその影響において真の悲嘆と重なることがある。短編映画『HOWLS』で、アルゼンチンの監督アレクサン・ケヴォーク・サリカミチアンとベンジャミン・バチェッティは、破局の余波を辿り、過去を振り返り、次第に現れ始めた亀裂を見つめる若い女性の心の内を探求する。
思い出や記念品が慰めであると同時に痛みの源ともなる中、『HOWLS』は、このカップルの歩みという文脈の中で「喪失」という深遠なテーマを考察する。16mmフィルムでブエノスアイレスの憂いを帯びた美しさを捉えたサリカミチアンとバチェッティは、映画的な物語の語り口を用いて、観客を主人公の視点へと誘い込む。そこでは、街並みが二人の関係の決定的な瞬間を絶えず思い出させる存在となっている。
パートナーとの別れという試練を乗り越えようとする女性は失恋の痛みに押しつぶされそうになりながらも、過去を振り返ることでこの新たな「不在」という状況に適応し、未知の段階へと踏み出していく。悲嘆を普遍的な体験として描きつつ、喪失の本質を凝縮した『HOWLS』は、人間の精神の逞しさを証明する作品であり、愛が耐え抜き、乗り越えていく力があることを私たちに思い出させるものである。