NOWNESS Shorts: Instrucción
コロンビア出身の映像作家フェリペ・ロメロ・ベルトランは、セビリアでの国境越えの体験を振付へと翻訳するコラボレーションを通して、移動を強いられた身体の反応を見つめる
コロンビア生まれの写真家・映像作家フェリペ・ロメロ・ベルトランは、実験的なムーブメント・フィルム『Instrucción』において、身体が移動や越境といかに向き合うのかを探求する。スペイン・セビリアで制作された本作は、ボートでスペイン国境を越えた若い男性たちの移住と社会への統合の経験をめぐる、3年間にわたるリサーチをもとにしている。
振付を担うのは、ダンサーのルシア・ユー、エリ・コーエン、ソウ・キム。そして、ヨーロッパの地に最近たどり着いた3人のアマチュア・パフォーマー、ビラル・シアッセ、モハメド・ハティム、ユセフ・エルハフィディが加わる。
「このプロジェクトは、私がスペインへ移住した後、セビリアで始まりました。移民をめぐる支配的な語りや、その表象に揺さぶりをかけるため、参加者全員とのコラボレーションを築いていきました」
— フェリペ・ロメロ・ベルトラン
国境を越える体験を振付の言語へと置き換える『Instrucción』は、移行のただなかで身体が生み出す動きに目を向ける。そこに記録されるのは、こうした経験から距離のあるヨーロッパのダンサーたちと、周縁化のなかを生きる移民たちとのあいだで交わされる動きや対話だ。
Cargas(負荷)、Suelos(床)、Elevaciones(上昇)の3章から構成される本作では、身体そのものを「生きたアーカイブ」として捉え、動き、アイデンティティ、そして変容を通して、移民をめぐる既存の物語に問いを投げかけている。
6月 15, 2026