Photographers in Focus: アブドゥルハミド・キルヒャー
ドイツ系トルコ人の写真家はロサンゼルスで手法と記憶について思いを巡らせ、『True Photo Journal』誌への寄稿において、アッサンブラージュを通じて父親との関係を和解させている
ベルリン生まれ、ニューヨーク育ちのアーティスト、アブドゥルハミド・キルヒャーは、自身の作品を「場所と人々の生きたアーカイブ」として捉え、写真を通じて自身の個人的な歴史と向き合い、ドキュメンタリー的な視点から親密な視覚的物語を紡いできた。
家族の家長たちを通じて世代を超えたトラウマの行間を読み解きながら、キルヒャーは長年にわたるプロジェクト『Rotting from Within』において、ドイツとトルコを行き来した父の人生を記録している。このプロジェクトでは、父との険悪な関係の力学を解き明かし、青年期に生じた疎遠な関係から親密さを再構築しようとしている。
2023年末にロサンゼルスで過ごした期間にわたり、『True Photo Journal』や撮影監督のロビー・コラルによって特集されたこのドイツ系トルコ人写真家は自身の写真制作へのアプローチにカメラを向け、その実践を探求する映画的なポートレートを制作している。街の静かな片隅で記憶に思いを馳せ、写真家ニック・ヘイムズがロサンゼルスのダウンタウンに構える暗室「Color&Black&White」を拠点に活動するキルチャーは、時間によって再構築された家族と視点への写真的な窓を提供し、自身の表現媒体の可能性を通じて、自身のルーツと経験に対する理解を深めている。