Photographers in Focus:グレゴリー・クリュードソン
現実を再構築し続けてきた、映画的なアメリカ人写真家
グレゴリー・クリュードソンの印象的な作品を初めて目にしたとき、それを映画のスチール写真だと勘違いしても無理はないだろう。撮影監督と協力し、自らカメラを構えることはほとんどないこのマサチューセッツ州在住の写真家のアプローチは、むしろ映画監督のそれに近い高い制作水準と、それにふさわしい大規模なスタッフを擁している。
クリュードソンが撮るしばしば不気味なほど心に響く写真には、常に緊張感が漂っている。撮影はほぼすべて故郷の州で行われ、家庭内の情景は細部に至るまで入念にセットデザインされている。光は写し出された謎めいた人物たちの物語を語るために用いられ、現実と虚構の狭間を巧みに歩んでいる。