Photographers in Focus:リチャード・ビリングハム

Photographers in Focus:リチャード・ビリングハム

ターナー賞のノミネート作家が、自身の子供時代の記憶に新たな息吹を吹き込んでいる

タバコの匂いが染みついた壁紙や、無数の磁器の人形たちは、リチャード・ビリングハムの最も高く評価されている写真作品と、彼の長編映画デビュー作『レイ&リズ』を結びつける、象徴的な風景のモチーフの一部である。とりわけ、1996年の写真集『Ray’s a Laugh』(1996年)に見られる、生々しく色彩豊かなディテールは、ポストインダストリアルな彼の故郷ウェスト・ミッドランズを、世界中の観客に親しみ深いものとして印象づけた。

自身の初期作品について、ビリングハムは次のように語っている。「それは一種の『バブル』の中で作られたものだ。そこには無邪気さがある。おそらく、その無邪気さこそが強みの一つなのだろう。」

『レイ&リズ』はこの一連の作品の延長線上にあり、彼が幼少期を過ごした公営住宅団地での生活を親密な視点で描き出しており、ビリングハムは2018年の英国インディペンデント映画賞で最優秀新人監督賞を受賞した。

『レイ&リズ』の劇場公開を記念して展開する「Photographers In Focus」シリーズの最新エピソードでは、ジェス・コール監督がビリングハムに密着取材を行っている。「彼にとって幼少期は極めて重要な意味を持っています」と、イギリス出身のコール監督は語る。「それは彼が繰り返し立ち返る一貫したテーマであり、作品を通じてその意味を解き明かそうとしているのです」

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