Photographers in Focus:ヴォルフガング・ティルマンス
ベルリンの「アトナル」フェスティバルに登場した、ターナー賞受賞のマルチメディア・アーティスト
主にその膨大な写真作品で知られるヴォルフガング・ティルマンスは、人間であることの意味を探求する現代を代表するアーティストの一人である。2000年に写真家として、また英国人以外のアーティストとして初めて権威あるターナー賞を受賞した彼の作品は、ヨーロッパのクラブカルチャーの最も暗い側面を記録したものから写真と彫刻の中間領域に存在する抽象的な物質的イメージに至るまで多岐にわたっている。
音楽はアーティストのキャリア全体に多大な影響を与えてきたが、最近ではティルマンスが数々の音楽プロジェクトに取り組んでいる。2016年のEP『Device Control』を皮切りに、テート美術館での回顧展と並行して行われた一連のライブパフォーマンスでは、ドイツ出身のティルマンスがギリシャ人作曲家オトンとのコラボレーションを行った。音楽分野への最新の挑戦として、彼は英国人プロデューサーのオスカー・パウエルとのライブコラボレーションでボーカルパフォーマンスにも取り組み、ベルリンの旧発電所を改装した会場「クラフトヴェルク」で開催された実験音楽フェスティバル「アトナル」のヘッドライナーを務めた。