Portrait of a Place: O Jogo Dos Pombos
リスボンで、鳩愛好家のジョルジェ・クーニャ氏は、鳩の調教とレースという古くからの伝統を受け継ぎ、変化し続ける街の中で変わらぬ日課に思いを馳せている
リスボンの鳩愛好家、ジョルジェ・クーニャ氏の生活の一端を映し出す短編映画『O Jogo dos Pombos(鳩のゲーム)』で、ジョージ・ダニエル監督は、時が経っても変わらない日課を捉えている。ジェントリフィケーションと観光に急速に飲み込まれつつあるポルトガルの首都で、ジョルジェは現代化の波に飲み込まれつつある歴史的な職業を続け、鳩の調教と世話への献身から、毎日同じ習慣を貫いている。
ジョルジェが妻と暮らす自宅の隣にあるリスボンのスタジオと、鳩を飼育する鳩小屋を拠点に、ダニエルはジョルジェの日常が時計仕掛けのように展開する様子を目撃した。早起きして鳩小屋を掃除し、鳩を飛ばす。彼の仕事についてもっと知りたいと魅了された二人は友情を育み、コロンボフィリア(鳩レース)という古来の慣習を通じて心を通わせた。それがやがて、この映画の礎となった。
ダニエルと撮影監督のドゥアルテ・ドミンゴスは、ホルヘが繰り返し行う手作業に焦点を当て、35mmと16mmフィルムのみを使用して撮影することで、彼のアナログな制作プロセスを映像に反映させた。『O Jogo Dos Pombos』は、ホルヘ氏の思索と、空を舞う鳥たちの視覚的な詩情を通じて、急速に変化する都市における伝統的な生活様式を捉え、リスボンの過去から現在へと受け継がれる、不朽の断片として描き出している。