Private View: Post Hoc
かつて存在した国家、絶滅した生物、死語、開発中止となったソフトウェア……多分野にまたがる活動を行うデーン・ミッチェルが、2019年ヴェネチア・ビエンナーレで過去の遺物に敬意を表する
オークランド出身のアーティスト、デーン・ミッチェルによる新作インスタレーション『Post hoc』では、松の木に偽装された送電塔が、ほぼ無限に広がる廃れた品々のリストを放送している。「この作品は道徳的な教訓を意図したものではなく、過去を哀悼の念を込めて振り返るものです」と、今年のヴェネチア・ビエンナーレでニュージーランド代表を務めるミッチェルは語る。「この作品を通じて、人々が『今』という瞬間の下にある、過ぎ去ったものや見過ごされてきたものの過剰なほどに溢れる存在について、考えてくれることを願っています」
この映画では、撮影監督のアダム・ラクストンがミッチェルに同行し、通信塔が製造された中国・広州の工場を訪れている。「ようやく本当の地球を目の当たりにしたような気がした。果てしなく物質を生み出し続ける、広大で生み出し続ける環境だった」と、ラクストンはこの工業施設への訪問について語っている。「その瞬間、デインのリストが持つ圧倒的な豊かさを痛感したのだ。」