Private View: ユリア・マー

変容の旅路にある、ハンガリー生まれの英国人ビジュアルアーティストが、ベルリンのヴェールミュールで開催される展覧会「Unbecoming」において、自身の内面の世界へと深く潜り込む

ハンガリー生まれの英国人ビジュアルアーティスト、ユリア・マーは、写真や彫刻作品を通じて、存在の構造を解きほぐすことで広く認知されるようになった。マックス・リヒターと共同で設立したオックスフォードシャーのスタジオ・コンプレックス「スタジオ・リヒター・マー」を拠点に、マーの創造的な探求は、アイデンティティ、個人的な歴史、そして地理的な疎外感というルーツを持ちつつ、共同体の風景の中で拡大し、変容を遂げてきた。

自身の個人的な物語からは距離を置きつつも、それを土台とした普遍的な対話に深く関わるマールは、ベルリンのヴェールミュールで開催される個展『Unbecoming』で展示される新作を通じて、重要な転換点を切り拓いている。女性の経験や出産、そして美の認識に共鳴するこの最新作群において、彼女は人間の身体と自然界との関係へと旅立ち、変化、儚さ、変容、そして再生にまつわる問いへの答えを模索している。

トビー・エイミーズ監督による短編ドキュメンタリーの中で、マーは、色や美への関心を深めた幼少期の沈黙の時期や、演劇演出家として学んだ共同制作のダイナミクスを通じて、自身の創作活動の根底にある進化する要素と向き合っている。作品の置かれた環境がその意味を再定義する力を考慮し、彼女は自身の内面の風景、そして知覚の変化がいかにして自身の作品の中に溶け込んでいったかを考察している。