Private View: 張恩利

ローマのボルゲーゼ美術館で、中国を代表するコンセプチュアル・アーティストの一人が次元の境界を押し広げる

一時的な避難所である『Birdcage』は、成長を続ける中国の現代アートシーンを牽引するアーティスト、張恩利による最新のサイトスペシフィック・インスタレーションだ。歴史あるボルゲーゼ美術館の異なるゾーンにまたがって展開されるこのプロジェクトは、装飾が施された木製の立方体を中心に据えている。張恩利は、その立方体を、絵の具で描かれた木々の絡み合った模様で巧みにカモフラージュし、構造物が占めるエリアを、それが置かれている庭園の、あたかもそこに自然に溶け込んだかのような延長として見せている。

「見過ごされがちな物への張恩利の注目こそが、彼の作品の核心である」

空間と芸術の交差点でキャリアを築いてきた張恩利は、絵の具が二次元という束縛から抜け出すための様々な方法を見出している。張恩利の『スペース・ペインティング』は、2013年にロンドンの現代美術館(ICA)の床と壁一面に広がった、9,000平方フィートの水彩画だった。アーティストは、「空間そのものが、時に芸術作品として共鳴することがある」と述べている。そして、キャンバスや部屋、絵筆といった見過ごされがちな要素へのこの注目こそが、彼の作品の核心なのである。